公布等年月日_【昭和62年04月10日】, 法令分類_通知(質疑以外), 発令種別・番号_【消防予第54号】, 法令名_【就寝施設における非常放送設備の設置の推進について(通知)】

消防予第54号

昭和62年4月10日

 

各都道府県消防主管部長 殿

 

消防庁予防救急課長

 

就寝施設における非常放送設備の設置の推進について(通知)

 

改正 平成13年3月消防予第103号・消防危第53号

 

旅館、ホテル、病院等の就寝施設(消防法施行令(以下「令」という。)別表第1(5)項イ及び(6)項に該当する防火対象物をいう。以下「就寝施設」という。)に設置する非常警報設備に係る基準については、令第24条に規定されているところである。

これらの就寝施設のうち、収容人員が20人以上300人未満のもの(以下「中小規模就寝施設」という。)にあつては、非常警報設備のうち非常ベル、自動式サイレン又は放送設備のいずれかを設置すればよいとされているが、中小規模就寝施設の火災等の災害時における避難誘導のより一層の円滑化を図るために、中小規模就寝施設には、非常警報設備のうちの放送設備(以下「非常放送設備」という。)をできるだけ設置するよう指導されたい。

この場合における非常放送設備は、消防法施行規則(以下「規則」という。)第25条の2第2項第3号及び非常警報設備の基準(昭和48年消防庁告示第6号)第4の規定にかかわらず、操作性が簡便で有効に放送内容が伝達できる機能を有する放送設備であつて、下記第1に掲げる構造及び性能を有するもの(以下「一斉式非常放送設備」という。)については、令第32条の規定を適用し下記第2により設置することを認めて差し支えないものとする。

おつて、貴管下市町村に対しても、この旨示達され、よろしくご指導願いたい。

 

 

第1 一斉式非常放送設備の構造及び性能について

1 一斉式非常放送設備の構造及び性能に係る基準は、別添第1に掲げる「一斉式非常放送設備の基準」によるものとすること。

2 削除

第2 一斉式非常放送設備の設置について

1 中小規模就寝施設については、令第24条第2項に規定する非常ベル、自動式サイレン又は放送設備に替えて、一斉式非常放送設備の設置を認めることができるものであること。

2 一斉式非常放送設備の設置に当たつては、次によること。

(1) 起動装置は、規則第25条の2第2項第2号の2の規定により設置すること。

(2) 一斉式非常放送設備の設置については、規則第25条の2第2項第3号イからニまで、ト及びリからヲまでの規定によるほか、警報は、全館一斉に発することで足りるものであること。

(3) 配線は、電気工作物に係る法令の規定によるほか、規則第25条の2第2項第4号イ、ロ、ニ及びホの規定によること。

(4) 非常電源は、規則第24条第4号の規定に準じて設けること。

(5) スピーカーの設置については、令第24条第4項第1号及び規則第25条の2第2項第3号ロの規定によるが、特に密閉性の高い就寝施設の建築構造等にかんがみ、客室、病室等の室内において非常放送の内容を有効に伝達することができるよう、当該室内にスピーカーを設置する方法、スピーカーの設置間隔を短縮する方法等の措置を講ずること。この場合、当該室内における非常放送の音圧が騒音計で測定した場合に60dB以上確保されるよう留意されたいこと。

第3 その他

1 一斉式非常放送設備は、令第24条第2項に規定する防火対象物で中小規模就寝施設以外のものについても、その設置を認めて差し支えないものであること。

2 削除 

 

別添1

 

一斉式非常放送設備の基準

 

第1 趣旨

この基準は、操作性が簡便で有効に放送内容が伝達できる機能を有する一斉式非常放送設備(以下「放送設備」という。)の構造及び性能の基準を定めるものとする。

第2 用語の意義

放送設備とは、起動装置、表示灯、スピーカー、増幅器、操作装置、電源及び配線により構成されるもの(自動火災報知設備と連動するもの又は自動火災報知設備の受信機と併設されるものにあつては、起動装置及び表示灯を省略したものを含む。)をいう。

第3 放送設備の構造及び性能

1 放送設備の構造及び性能は、次に定めるところによる。

(1) 電源電圧が次に掲げる範囲で変動をした場合、機能に異常を生じないものであること。

イ 交流電源電圧にあつては、定格電圧の90%から110%まで

ロ 蓄電池設備にあつては、端子電圧が定格電圧の90%から110%まで

(2) 起動装置又は操作装置を操作してから放送が開始できるまでの所要時間は、10秒以内であること。

(3) 2以上の起動装置が同時に作動しても異常なく火災信号を伝達することができるものであること。

(4) 非常警報以外の目的と共用するものにあつては、起動装置又は操作装置を操作した際自動的に非常警報以外の目的の放送を直ちに停止できるものであること。

(5) その各部分が良質の材料で造られ、配線及び取付けが適正かつ確実になされていること。

(6) 次に掲げる部品は、それぞれにおいて定める構造及び機能を有するもの又はこれと同等以上の機能を有するものであること。

イ スイッチは、次によること。

(イ) 日本工業規格(以下「JIS」という。)C6437(電子機器用ロータリースイッチ)又はJISC6571(電子機器用トグルスイッチ)に準ずるものであること。

(ロ) 確実かつ容易に作動し、停止点が明確で狂いのないものであること。

(ハ) 接点は、最大使用電流容量に適し、かつ、腐食するおそれのないものであること。

ロ 表示の灯火に用いる電球は、次によること。

(イ) 使用電圧の130%の交流電圧を20時間連続して加えた場合、断線、著しい光束変化、黒化等を生じないものであること。

(ロ) 火災灯(起動装置からの火災信号を受信して火災である旨を表示する灯火をいう。以下同じ。)に用いる電球は2個以上並列に接続すること。ただし、放電灯及び発光ダイオードを用いるものにあつては、この限りでない。

(ハ) 前面から3m離れた箇所において点灯していることが明らかに識別できるように取り付けること。

ハ 半導体は、次によること。

(イ) 防湿及び防食の処理をしたものであること。

(ロ) 容量は、最大使用電圧及び最大使用電流に十分耐えるものであること。

ニ 電磁継電器は、次によること。

(イ) 接点は、GS合金のものであること。

(ロ) 接点は、双子接点構造であること。ただし、高感度継電器、接点封入型継電器等十分信頼性のある継電器又は附属装置に用いるものにあつては、この限りでない。

(ハ) 継電器は、重力の影響を受けないように取り付け、かつ、カバー付以外のもので、接点にほこりがたまるおそれのあるものにあつては防塵用カバーを設けること。

(ニ) 継電器に最大使用電圧で最大使用電流を抵抗負荷を介して流し、30万回の繰り返し作動を行つた場合、構造又は機能に異常を生じないものであること。

ホ 指示電気計器は、JIS C 1102(指示電気計器)に準ずるものであること。

ヘ ヒューズは、JIS C 8352(配線用ヒューズ通則)又はJIS C 6575(電子機器用筒形ヒューズ)に準ずるものであり、かつ、容易にゆるまないように支持すること。

ト 変圧器は、次によること。

(イ) JIS C 6436(電子機器用小形電源変圧器)に準ずるものであること。

(ロ) 定格1次電圧は、300V以下とし、150Vを超える場合は、変圧器の外箱に接地端子を設けること。

2 放送設備の起動装置の構造及び性能は、次に定めるところによる。

(1) 起動装置の操作部は、次によること。

イ 押しボタンスイッチが押されたとき火災信号を送るものであること。

ロ 押しボタンスイッチの前方に次に定める保護板を有し、容易にいたずらができないものであること。

(イ) 破壊するか又は押し外すことによつて押しボタンを容易に押すことができるものであること。

(ロ) 指先で押し破り、又は押し外す構造の有機ガラスのものは、中央に直径20mmで一様に接する2kgの静荷重を加えた場合は破壊され又は押し外されることなく、かつ、作動せず、8kgの静荷重を加えた場合は破壊され又は押し外されるものであること。

ハ 作動後に定位置に復する操作を要する起動装置にあつては、定位置に復する操作を忘れないように適当な方法が講じられていること。

ニ 定格使用電圧及び定格使用電流の状態で、1000回繰り返し操作を行つた場合、機能に異常を生じないものであること。

ホ 外面露出部分は、赤色とすること。

(2) 手動により復旧しない限り信号を継続して送るものであること。

(3) 起動装置の端子間及び端子と外箱(押しボタンスイッチの頭部を含む。)との間の絶縁抵抗は、直流250Vの絶縁抵抗計で計つた値で20MΩ以上であること。

(4) 前号の試験部の絶縁耐力は、50Hz又は60Hzの正弦波に近い実効電圧250V(使用電圧が30Vを超え60V以下のものにあつては500V、60Vを超え150V以下のものにあつては1000V)の交流電圧を加えた場合、1分間これに耐えるものであること。

3 放送設備の火災灯は、起動装置又は操作装置の操作により赤色に点灯するとともに保持すること。

4 放送設備のスピーカーの構造及び性能は、次に定めるところによる。

(1) 出力は、400Hzから1000Hzまでの警報音を放送したとき、スピーカーの中心から1m離れた位置で騒音計により計つた値で90dB以上の音圧を有するものであること。

ただし、居室内に設けるスピーカーにあつては、その音圧を65dB以上とすることができる。

(2) スピーカーは、80度の温度の気流中に30分間投入した場合、機能に異常を生じないものであること。

(3) 音量調整器を有するスピーカーにあつては、3線式配線をすることができる構造を有すること。

5 放送設備の増幅器及び操作装置の構造及び性能は、次に定めるところによる。

(1) 電源入力側の両極を開閉できる電源スイッチは、内部に設けるなど容易に操作できない位置に設けること。

(2) 電源入力側の片線及び外部負荷に対し直接電源を送出できる回路には、ヒューズ又は過電流遮断器を設けること。

(3) 前面に主回路の電源電圧を監視できる装置を設けるとともに、警報出力を確認することができるモニタスピーカー、レベル計又は出力表示灯を設けること。

(4) 起動装置から火災信号を受信した場合、自動火災報知設備の感知器の作動と連動した場合又は非常警報スイッチを操作した場合にあつては、放送が可能な状態になるとともに警報音を自動的に発生することができるものであること。

この場合における警報音は、合成音とし、400Hzから1000Hzまでの音響であること。

(5) 避難誘導の放送中には、自動火災報知設備の地区音響装置等の鳴動を停止できる装置を有すること。

(6) 複数の出力回線を有するものにあつては、一の配線が短絡してもその他の回線の機能に異常を生じないものであること。

(7) 保持機構を有する非常警報用スイッチを設け、かつ、当該スイッチに非常警報用である旨の表示がなされていること。

(8) 増幅器及び操作装置の外箱は、厚さ0.8mm以上の鋼板又はこれと同等以上の強度を有するもので作り、かつ、難燃性を有するものであること。

6 放送設備に遠隔操作器を設ける場合は、次に定めるところによる。

(1) 非常起動及び避難誘導の放送を行うための操作機能をもつこと。

(2) 遠隔操作器は、次の表示装置を設けること。

イ 火災灯

ロ 主電源を監視できる装置

(3) 警報出力を確認することができるモニタスピーカー、レベル計又は出力表示灯を設けること。

第4 表示

放送設備には、次に掲げる事項をその見やすい箇所に容易に消えないように表示するものとする。

1 一斉式非常放送設備である旨

2 製造者名又は商標

3 製造年

4 型式番号

5 起動装置にあつては、起動装置である旨の表示とその使用方法

6 遠隔操作器にあつては、遠隔操作器である旨とその使用方法

 

別添2・3 削除